活動の報告

【18.10.18】第41回東海北陸生協行政合同会議が開催されました。

 
東海北陸生協行政合同会議は、東海北陸6県(石川・富山・岐阜・三重・愛知・静岡)の行政と生協の相互理解と交流を深める場として毎年開催されています。

今年は、10月12日(金) 、三重県の四日市都ホテル(四日市安島1-3-38)にて、
<共通テーマ>  行政と生協のパートナーシップ
<今回のテーマ> 消費者問題・消費者行政にかかわる地域連携
をテーマに、53名(行政関係9名・講師2名・生協関係42名)の出席で開催されました。

 
会議は、開催県である三重県生協連の西川幸城専務理事の司会で始まりました。

最初に、三重県生協連の上野達彦会長理事の開催地生協挨拶のあと、三重県環境生活部・井戸畑真之部長より来賓挨拶がありました。

挨拶の中では、自然災害が続く中での生協の復興支援活動へのお礼と、引き続きの社会への貢献への期待が述べられました。

 
次に、東海北陸生協県連協議会代表である愛知県生協連の山本哲夫会長理事から主催者挨拶がありました。今回のテーマである、消費者問題・消費者行政にかかわる地域連携において、よりよい消費生活の担い手として生協はさらに役割を果たしていきたいと抱負が述べられました。

 
厚生労働省社会・援護局地域福祉課の石川智己生協指導専門官からの挨拶と報告では、生協活動への感謝と各県行政の日常の努力への感謝が述べられ、人口減少や少子高齢化等により地域システムが脆弱化する情勢における、たすけあいや支えあいの組織としての生協の価値等について触れられました。

その上で、

  1. 先日発行された「生協が行う地域福祉の先駆的な取組事例集 第2弾」について取り上げられ、
  2. 「災害時の取り組み調査」から、生協が果たしている役割と期待、生協と自治体との連携の重要性について、
  3. 「生活困窮者自立支援法」の改正の要点、
  4. 成年後見制度の見直しに関わり、生協法の欠格事由に照らしての留意点の呼びかけ
  5. 各組合の健全な経営への厚生労働省としての支援

などの報告がありました。

 
次に、日本生協連報告として、渉外広報本部の松本圭司渉外部長から、

(1)全国の生活協同組合の事業概況(事業高、組合員数・加入率)報告の後、「コープSDGs行動宣言」の要旨、地域見守りなど行政との各種協定の提携状況など、事業・活動を通じた社会的取り組み事例について紹介がありました。さらに、今年度の災害支援活動の様子、福祉活動における「10の基本ケア」、JCA発足等についても報告がありました。

 

この後、特別講演として、名張市市民部市民相談室の中川紀代美室長、高木裕美子相談員より、地域ぐるみで取り組んでいる「消費者被害防止の取り組み」のテーマで特別講演がありました。

  • 平成14年の「財政非常事態宣言」の発表、翌年の近隣市町村との合併を問う住民投票(7割反対で否決)から“名張流まちづくり”が始まった。
  • 行政に頼り切りになるのではなく、市民が「わがこと意識」を持ち、「自ら考え、自ら行う」という考え方で進めてきた。
  • その中から、「地域づくり組織の設置」「使途自由なまちづくり活動費」「まちの保健室」など特徴的な取り組みが実現してきた。市民の参画も増え人材育成も進んできた。
  • 市民が自ら知恵を出すことで、実生活にマッチした消費者被害対策が生まれるという教訓も得ることができた。

などの報告がありました。

 
質疑応答の時間では、「エリアディレクター」の配置状況や、「消費者被害防止プロジェクト」へのコープみえの関りについて質問が出され質疑で深めました。

 
休憩をはさみ、各県行政担当者から、消費者行政の取り組みについて報告がありました。

岐阜県からは、環境生活部県民生活課の河村広美主査から、岐阜県の消費者行政における組織体制と消費者行政に対する主な取り組み、県内の消費相談窓口の設置状況や相談状況、県内生協の状況について報告されました。

その中では、岐阜県では県や市町村を合わせた相談件数は13,672件で、過去9年間で最多となっていること、それに対し、岐阜県では「消費者の権利の尊重」と「消費者の自立支援」を基本的な視点として、

  1. ライフステージに応じた消費者教育の推進【知】
    ・高齢者向けスマホカレッジ事業(新規) など
  2. 消費生活相談窓口の機能の充実と体制の強化【相】
    ・市町村の相談窓口の支援 など
  3. 多種多様な団体とのネットワークの構築【連】
    ・地域見守りネットワークを活かした啓発事業 など

など、3つの柱を基に事業を推進していること等が報告されました。

 
また、消費生活協同組合の検査に関連して、実際に県内の生協に出向く度に、検査を通して新しい発見や気づきがあるという感想も紹介されました。
(河村さん、いつもありがとうございます)

 
その後、各県報告を通しての質疑では、岐阜県学校生協の村上理事長から、「小学校での見守りジュニア育成事業」「高校生による消費者教育番組制作事業」について質問があり、富山県の担当者の方から回答がありました。

 
最後に、主催県の三重県生協連・堀尾茂貴副会長から、「みえ・くらしのネットワーク」の活動などが報告され閉会となりました。

次回第42回は、富山県での開催となります。

三重県生協連の皆さま、事務局の皆さま、今回の会議の準備と運営ありがとうございました。
 

岐阜県からの出席者 ※敬称略

氏名 所属 役職名
河村 広美 県民生活課 主査
鈴木 正美 岐阜労済生協 専務理事
高木 利彰 岐阜大学生協 専務理事
村上 達也 岐阜県学校生協 理事長
片桐 学 岐阜県学校生協 専務理事
大坪 光樹 岐阜県生協連 会長理事
佐藤 圭三 岐阜県生協連 専務理事