核兵器のない平和な世界の実現を目指し、全国の生協がピースアクションの取り組みを進めています。
2019年2月28日(木)、東京のコーププラザにて約130名の参加で「2019ピースアクションキックオフ集会」が開催されました。
岐阜県からは、コープぎふと岐阜県生協連から6名の役職員が参加しました。
2020年NPT再検討会議に向け、日本から議論を巻き起こしていきたい。
今年に入っても、沖縄の県民投票や辺野古への基地移転工事、アメリカのINF(中距離核戦力全廃条約)破棄の表明など、平和をめぐる動きは矢継ぎ早です。この日の冒頭では日本生協連の和田専務理事から、2020年NPT再検討会議の重要性が高まっていること、そこに向けて唯一の戦争被爆国である日本から世論を巻き起こしていくことを提起していきたいと開会挨拶がありました。
二兎を追う者は一兎をも得ず!
続く基調講演は、長崎大学核兵器廃絶研究センターの中村桂子准教授が、「核兵器禁止条約採択から1年半 ~世界はどう変わったのか~」のテーマで、
- 核兵器をめぐる世界の状況はどうなっているの?
- 核兵器禁止条約はどのような条約?
- 私たちの課題は何だろう?
の流れで、お話ししていただきました。
- 核兵器禁止条約が採択されたことを知っている長崎大学の学生は100人のうち3人だけだった。今こそ禁止条約のことを話していかなければならない。
- 世界の核弾頭は70,000発から14,450発に減ったように見えるが、実際に今すぐ使える数は減っていない。終末時計は2分前を指している。非常に危険な状態である。
- 核兵器禁止条約は、核兵器に「絶対悪」の烙印を押す意味を持っている。核兵器がすぐにはゼロにならないが、世界中の見方を変え、核兵器廃絶につなげる道具にしてほしい。
- 世界の大半の国は「非核兵器国」である。日本は、「被爆国としての対面」と「核同盟国という本質」のどっちつかずで曖昧な国だと世界中から見られているのが実態。
その他にも、かなり刺激的なことを教えていただきました。
若い人も参加して「思い切りエッジのきいた企画づくり」を!
午後は、~若い人のものの見かた、考え方について~と題して、(株)am代表の岡山史興さん、Social Book Cafeハチドリ社店主の安彦恵里香さん、全国大生協連の宮永聡太さんによる活発なパネルディスカッションを聞かせていただきました。
- 企画をつくって「若い人が来ない」と嘆くより、若い人も一緒に企画づくりに参加すれば、その人が若い人を連れてくる。一緒に歩んでいく姿勢が大事だと思う。
- 大学生に署名をしてもらうのは大変なことだとわかった。「やるべきだ」ではなく、共感者を増やしていく努力をすべき。
- あまり多くの人に受け入れられるように企画づくりすると、どの階層からも魅力のない企画となる。思い切りエッジをきかせた企画の方が魅力的だと思う。
など、歯切れのよい意見や提案をお聞きでき、とても刺激を受けました。
講演の後は、日本生協連からの、2020年NPT再検討会議に向けた取組み方針や新しい学習パンフレットの紹介、日本被団協事務局長の木戸季市さんから、「2020年NPT再検討会議での原爆展開催と被爆者行動へのご協力のお願い」の呼びかけ、そして9つのテーマ別交流会を行い、最後は日本生協連の小林部長の閉会挨拶でこの日の集会を終えました。
2020年4月のNPT再検討会議まで、本当に大事な1年余りとなります。岐阜県生協連は、会員生協や被爆者の会の皆さんとともに、ヒバクシャ国際署名や折鶴平和行進など、元気よくピースアクションの取り組みをサポートしていきます。
全国の生協の平和活動の展示のご紹介