2018年は全国で大規模な自然災害が多発し、改めて災害ボランティア活動の重要性がクローズアップされました。岐阜県でも、県が社会福祉協議会やNPO団体との連携体制を整えようとしていた矢先に、昨年7月豪雨で関市や下呂市などで大きな被害が起きてしまいました。
その後、県の主導で災害ボランティア活動の連携体制づくりがスタートする中、今回はs特定非営利活動法人「ぎふNPOセンター」が「赤い羽根福祉基金助成事業」を活用して、「災害にも強い地域づくりに向けた調査及びスキーム構築事業」の取り組むことになりました。
事業の期間は1年間で、その内容は、
◆県内の全市町村で、地域と多様なセクターとのつながりについての調査活動を行う。
◆5圏域でステークホルダーミーティングを開催し、地域コミュニティ等の課題を集める。
◆調査を踏まえ、「災害にも強い地域づくり」のために、顔の見える関係づくりのスキームをまとめ発信する。
岐阜県生協連とぎふNPOセンターとは、「ぎふハチドリ基金」への支援等を通じてつながりがあります。今回は、“地域をベースにした事業を行う共同体関係者”の位置づけでアドバイザー就任の要請をいただき参加することになりました。
2019年5月9日、第1回アドバイザリー会議が、アドバイザー6名(岐阜県、県社協、NPO法人、生協)、オブザーバー9名(県・市・町社協・行政など)、事務局3名の18名で開催されました。会議では、アウトプットのイメージ、アンケートの項目、先進事例の調査先、ステークホルダーミーティング・パイロット研修・シンポジウム等のスケジュールを検討しました。
会議の中で印象的だったのは、アドバイザーの李仁鉄さんや青山織衣さんなど、ボランティア活動のエキスパートから、実践に基づき豊富な意見・提案が発言されたことと、今回は災害ボランティア活動をテーマにしているものの、地域の中でふだんから課題となっていることを掴み、改善して対応力を高めていくことが、災害に限らず真に安心してくらせる地域をつくることだと感じました。
岐阜県生協連に加盟している各生協は、くらしの向上と住みよい地域づくりへの貢献を目指しています。またそれぞれ大規模災害への備えや事業継続計画を策定し、県連の場でも一緒に学習や調査を行っています。今回の参加を通して、会員生協や県連の活動を高めていきたいと思います。