2019年5月11日(土)、岐阜市の岐阜大学サテライトキャンパスで、消費者ネットワーク岐阜の第10回総会と記念講演会が開催され約190名の参加がありました。
午後1時30分、世話人の上林さん(写真上)の司会で始まり、大藪代表(写真下)の開会挨拶に続き、岐阜県、岐阜市、岐阜県弁護士会、岐阜県司法書士会からのご来賓から挨拶がありました。その中で、岐阜県環境生活部県民生活課の前田課長からは、消費者ネットワーク岐阜の活動への感謝と期待のメッセージとともに、「岐阜県消費者施策推進指針」「岐阜県消費者教育推進計画」の要旨や、出前講座や電話録音機の貸し出しサービス等の紹介がありました。
次に、会の世話人である弁護士の根本氏(写真上)を議長に選出して議事に入り、
第1号議案の「2018年度事業報告及び収支決算承認の件」
第2号議案の「2019年度事業計画及び収支予算(案)承認の件」
第3号議案「2018年度世話人、会計監査の選出、代表・副代表の承認の件」
を河原事務局長(写真中)が行い質疑の後で全議案ともに採択されました。
最後に花井副代表(写真下)の閉会挨拶があり総会を終了しました。
教育費事情は大きく変わっています。それなのに心配な今の奨学金制度…
休憩を挟み記念講演となりました。今回のテーマは奨学金です。
(1)「教育費の現状と準備方法」 消費者ネットワーク岐阜代表 大藪千穂 氏
(2)「奨学金制度課題と解決方法」 弁護士(東京弁護士会所属) 岩重佳治 氏
大藪先生の講演からは、
★人生の3大費用(教育・住宅・老後)に対する資金計画の準備が大事。その中で、教育費については大学費用が一人1,200万円ともいわれている。年間100万円を教育費に割り当てられるががめやすとなる。(貯蓄、保険、奨学金、教育ローン等)
★近年、教育費の無償化が進んでいるが、課題もあり注視していく必要がある。
★その場しのぎの計算をせずに、長期的に慎重な計画を立ててリスクマネジメントすることの大切さ等を学びました。
岩重氏の講演では、
★現在の奨学金制度は、学費の高騰、親の所得の停滞(→大学生の所得の減少)、効果の小さい救済制度・返還猶予制度など、構造的に生み出されている。教育ローンと同じ。個人の努力だけでは解決困難である。
★高等教育の無償化はとてつもなく大きなメリットを生み出す。目先の損得ではなく国レベルで長期の視点が必要。
★これまでのように我慢するだけでは事態は改善しない。困ったら「助けて」と言えるように人が変わっていくことが大事であると学びました。
会場には大学生も大勢参加し熱心に聴き入っていました。私たち大人も両親に大きな負担をかけて現在に至っていることに改めて感謝し、岐阜県生協連は、これからも教育費問題に関心を持ち、消費者ネットワーク岐阜の活動を支援していきます。