2020年6月11日(木)と17日(水)、岐阜県社会福祉協議会主催の「岐阜県災害ボランティア支援職員スキルアップ研修」が開催されました。
新しい様式でこの研修会も再スタートしました。
この研修会は、近年多発する大規模自然災害に備え、災害発生時に災害ボランティア支援活動を行う職員の育成を目的に昨年度から始まったものです。昨年は2回開催され今年が2年目になります。
今回は、新型コロナウイルス対策として
・会場を県内2ヵ所(岐阜市・関市)に分散しての開催。
・人数は各50人と絞る。
・開催時間は半日に短縮する。
・オンライン参加を取り入れる。
など運営方法を工夫して行われました。
岐阜県生協連は岐阜県の「災害ボランティア連絡調整会議」の構成員として参加しており、今回は2名で6月17日の関市会場の研修会に参加しました。
午前10時30、主催者である岐阜県社会福祉協議会の斉藤次長の開会挨拶、岐阜県地域福祉課の森課長の挨拶で始まり、続いて認定NPO法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)代表の栗田暢之氏から三者連携の必要性について講義がありました。
・災害救助の柱は行政であり、それを様々な団体がサポートして行うことが基本。
・社協は地域に根付いた組織であり、災害ボランティア分野でも重要な役割を担う。
・ただし災害発生時は行政や社協だけでは対応できないこと、時間がかかることがある。
・だから地域における三者(行政・社協・NPO等)の連携による取組みが重要となる。
・そのために、平常時から関係づくりを行っておくことが大切である。
との主旨で、熊本地震への対応などを事例にお話しいただきました。
また、(一社)OPEN JAPAN副代表の肥田浩氏がオンライン中継で昨年の台風19号災害時における宮城県での支援活動の様子をわかりやすく紹介してくださいました。
この日の研修で印象に残ったのは、被災者支援には官民が連携してあたることが必要であり、主は市町村であるが、行政は法律や制度に則り対応しなければならないという課題があること。だから現実に支援を行う場面では民間の力が不可欠だということ。またプロ組織と一般のボランティアのすみわけを進めることにより安全で効率のよい支援活動が実現できるということを実感しました。
新型コロナウイルスへの対応が災害支援分野でも求められていきます。
もう一つ、新型コロナウイルス影響下における災害対応として、被災地域内での対応を中心にしていくという新しい課題が生まれていることが分かりました。限られた体制と時間の中で、私たちは被災者支援活動の精度をさらに高めていかなければならないことを学んだ研修でした。