2020年12月16日(水)、岐阜市のハートフルスクエアGで「被爆者の願いを継承する岐阜県民の会」の設立総会兼第1回運営会議が開催され22名が出席しました。
●「ヒバクシャ国際署名をすすめる岐阜県民の会(略称:県民の会)」の活動と成果を、引き続きの核兵器廃絶の運動へとつなげたい
核兵器の無い世界の実現を目指し、2016年から全国で「ヒバクシャ国際署名」が始まりました。岐阜県では、岐阜県原爆被害者の会(岐朋会)を中心に、賛同する団体で2017年「県民の会」が結成され活動してきました。岐阜県生協連も大坪会長理事が県民の会の代表世話人の一人になり、県連の主要課題として会員生協とともに取り組んできました。
そのヒバクシャ国際署名の取組みが2020年9月をもって一旦活動終了しました。(署名用紙の受付けは年内) この間、県民の会の事務局会議において、核兵器廃絶に向けた今後の活動母体や活動内容について検討してきました。そして、9月18日「県民の会」第12回推進連絡会にて、県民の会を引き継ぎ、新たに「被爆者の願いを継承する岐阜県民の会(略称:継承する岐阜県民の会)」を結成することが承認されました。
●議事から
1.代表世話人の挨拶と参加者の自己紹介で始まりました。
代表世話人の安藤征治さん、加田弘子さんから開会挨拶があり、続いて各参加者が自己紹介しました。
2.被爆者証言を視聴しました。
日本被団協で代表委員を務められていた岩佐幹三さんがご存命中に製作された証言ビデオと、岐阜県原爆被爆者の会会長の加田弘子さんが今年9月に撮られた動画を鑑賞しました。岩佐さんは16歳、加田さんは9歳の時に広島で被爆されました。原爆投下当時の広島の惨状から、その後被爆者として生きてこられた人生についてお話しいただきました。
「なぜお前だけが助かるのだ?」とか「生き残った私の使命とは何か?」など罪の意識に苛まれ苦悩されたことがありありと伝わりました。「核兵器がいかに非人道的なものか」「核兵器が憎い。絶対に許してはいけない」の強い願いが、被爆者の皆さんの「ふたたび被爆者をつくるな」のメッセージにつながっていることをあらためて感じました。また、岩佐さんから、全ての国民が他人事ではなく自分事として核廃絶に取り組んでほしいと強いメッセージありました。
3.会の名称、参加呼びかけ文、申し合わせ事項、会員の状況などを確認しました。
・会の名称は、「被爆者の願いを継承する岐阜県民の会(略称:継承する岐阜県民の会)」を確認しました。
・会の目的は、「被爆者の願い」の「ふたたび被爆者をつくらない」(核戦争起こすな、核兵器なくせ、原爆被害者への国の償い)を受け継ぎ、県民に広く伝え、その実現を目的とします。
・代表世話人は、安藤征治さん(前岐阜市教育長)、大坪光樹さん(全岐阜県生協連会長理事)、加田弘子さん(岐朋会会長)、古川秀昭さん(前岐阜県美術館館長)にお願いします。
などが確認されました。
・現在の会員数は、団体会員10、個人会員2であり、さらに広げていくことを目指します。
4.当面の活動を確認しました。
・被爆者証言を動画に撮って記録します。いずれは学校の教材等にも活用できるように検討します。
・全国組織より新たな行動提起があった際の、岐阜県での受け皿の組織となります。
・1/23(土)の核兵器禁止条約発効記念全国集会(仮称)のイベントを実施します。
5.日本被団協から情勢報告がありました。
・日本被団協事務局長の木戸季市さんから、核兵器禁止条約発効の意義や記念する行動について報告がありました。そして、新年からの行動として、「ヒバクシャ国際署名」運動の経験を活かし、全国のさまざまな団体による統一的な署名活動ができるよう模索していくと報告されました。
最後に代表世話人の古川秀昭さんと大坪光樹さんから閉会挨拶がありました。岐阜県生協連会長の大坪さんからは、「核兵器禁止条約が発効され、これからの行動がより重要になる。現状から目を背けたり現状追認主義ではなく、一人ひとりが自分の課題に引きつけて考え行動していきましょう」と呼びかけがありました。