岐女短生協では、学生委員会ぴーちクラブが「食農教育推進事業」として、10年前からJAぎふや行政の支援を受けて、「えだまめ農業体験」に取り組んでいます。地元岐阜市の代表的な農産物である枝豆を題材に、農作業を体験することを通して、枝豆のことを知るだけでなく、農業の大変さや生産者の苦労を知る貴重な場として位置づけています。
昨年は新型コロナの影響でこの活動も休止となりました。今年はコロナ情勢の中で再開するにあたり、活動回数と活動時間を例年よりも絞り込み、感染防止対策をとりながら、コロナ禍の中で農業がどのように動いているか、生産者はどのように対応しているかにも視点も置いています。
2021年7月3日(土)、枝豆の選別作業を中心に農作業体験を行いました。この日の参加者9名(学生5名、関係者4名)が、3チームに分かれ、市川雅己(枝豆部会長)さん、栗本和弥さん、永田敏郎さんのお宅におじゃましました。早朝から収穫された枝豆を、手で捥ぐ体験をさせていただいたり、また機械にかけた後の茎に残っている枝豆を捥ぐ作業や、粒数や豆の形・大きさなどで選別する作業を体験させていただきました。
前日から当日早朝までの雨で、枝豆の茎は圃場の土や雨でかなり濡れた状態になっており、加えて作業が始まる頃からは快晴となり気温・湿度も急上昇というややハードなコンディションでしたが、初めての作業に戸惑いながらも少しずつ要領を掴んで作業することができました。枝豆の収穫は、およそ4月から8月にかけて行われ、初めは施設(ハウス)から始まり、6月からは露地栽培のものに移行しているそうです。機械からどんどん茎が落ちてきて積みあがりますので、手を休めている暇はありません。泥汚れや防虫のためにカッパとビニール手袋を着用しているのでけっこう汗もかきます。あっという間の2時間、集中して楽しく体験することができました。
作業後は休憩時間の間に生産者の方と質疑応答して交流しました。枝豆農家が多い地域ではあるものの、作業を巡り防犯面や音・臭いなど近隣とのトラブルには気を遣っていること、後継者問題を抱える農家も多いこと等の悩みがあるそうです。また、一年間の栽培・作業の流れ、二(多)毛作など圃場の活用、枝豆の品種や出荷先など、ふだんは知ることができない貴重なお話も聞くことができました。
帰りの際には、嬉しいことに捥ぎたての枝豆をお土産にいただいて大学に戻りました。全員が揃うまでの間にレポートを記入し、岐女短生協の池戸志帆さんが、さっそくいただいた枝豆を茹でてくれました。新鮮な枝豆は塩味が無くても豆の味が豊かでとてもおいしかったです。
その後、全員が揃ったところで今日の感想を一人ずつ発表しあって、この日の農作業体験を終了しました。昨年から、コロナの影響で登校日数が減ったり、課外活動も自粛してきた中で、今回は農家やJAの方のご協力で、地元の生産者の方と交流し、農業について学ぶことができました。ご協力いただいた生産者の皆さまや、岐阜市農協の山田さん、岐阜農林事務所の岡田さんに心から感謝いたします。今後は、10月4日(月)の発表会に向けてみんなで体験報告をまとめます。
また秋の再開を楽しみにしています。
●この日の参加者
池田さん、安福さん、平下さん、井上さん、鈴木さん(学生さん)
池戸さん(岐女短生協)、坂田さん(岐女短生協代表理事)
畑中学長(岐阜市立女子短期大学)
佐藤 (全岐阜県生協連)
●サポート
山田さん(岐阜市農協)、岡田さん(岐阜農林事務所)
PS
7月6日(火)、ぴーちクラブのメンバーで、いただいた枝豆を使って料理を作りました。
この日は「茄子と枝豆の小鉢」「枝豆豆腐」「もやしと枝豆の和え物」「ひじき煮」を作りました。