2021年7月26日(月)、「令和3年度第1回岐阜県海岸漂着物等対策推進協議会」が開催されました。この協議会は、岐阜県における海岸漂着物等対策を円滑に推進することを目的に、「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境並びに海洋環境の保全に係る海岸漂着物の処理等の推進に関する法律」の規定により今年度から設置されました。15名の委員で構成され、全岐阜県生協連も依頼を受けて委員として出席しました。
第1回のこの日は、新型コロナへの対応としてオンラインで開催されました。岐阜県環境生活部の内木部長の開会挨拶に続き、座長に岐阜薬科大学の佐治木弘尚教授が選出され議事に入りました。
県単位や流域圏共同での計画策定が必要とされています。
世界的には国連でのSDGs採択(2015年)やG20での「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」(2050年までにプラスチックごみによる新たな海洋汚染)、日本でも海岸漂着物処理推進に係る法律や政府の基本方針の変更(2019年)など、内陸地域にも、沿岸地域と一体となった取り組みの必要性が近年になって示されています。県内でも河川ごみ実態調査が昨年行われ、具体的な地域計画づくりが今年度より始まりました。
伊勢湾に漂着するごみの9割以上が伊勢湾流域圏から排出されています。
県内の散乱ごみ等の現状と課題報告の中では、全県的に生活系ごみと不法投棄ごみの散乱が問題となっていること、一部地域ではレジャー系ごみの散乱が問題となっていることがわかりました。殆んどの市町村で、発生抑制対策として不法投棄等への通報・情報提供等に取り組まれていますし、チラシや看板による周知対策がとられていますが、まだ十分な成果には至っていないようです。審議の中では、「川と海がつながっていることを県民に伝えることが重要」「自分とつながっていることを見える化し、県民に情報提供していくこが必要」との意見が出されました。
行政と民間が連携し県民の運動として進めることが大事です。
岐阜県が目指す基本的な方向性については、散乱ごみ等の発生抑制と流出対策を行うこと、民間団体と連携して環境教育・普及啓発を進めること、重点区域を設定して集中して対策を講じること等が提案され、「県内でも地域による環境や自然への密着度合いには差異があるし、事業で関わる人と生活の中で関わる人とでは方向性を分けて考える考えることも必要」という意見が出されました。
協議会の今後のスケジュールとして、秋頃をめやすに地域計画の素案づくりを進め、年明けに広く意見照会などを行い、来春には計画策定を目指すことになります。生協でも予てから容器包材のリサイクルや発生抑制に取り組んできていますし、今回の計画づくりへの参加を通して環境を守る取り組みの力にしていたきいと思います。