岐阜県生協連では「防災」を毎年の重点テーマに掲げ、「わが家の防災チェック」の取り組みを続けています。この取り組みは、2017年の岐阜県生協大会で講演いただいた岐阜大学地域減災研究センターの村岡准教授から「職員が自分の命を守れなくては組合員の命など守れない」と教えていただいたのを契機に始まりました。大阪いずみ市民生協、大阪よどがわ市民生協の取り組みに学び、職員の命を守る取り組みとして2018年から岐阜県生協連の全ての会員生協の役職員へのアンケート活動としてスタートしました。
今回は4回目の取り組みとなりました。3月11日から各会員生協でアンケート用紙の配布やウェブアンケートの案内を行いました。昨年からウェブでのアンケートも導入し、岐阜大学生協にフォームの作成や入力作業を委託しています。8月の県連理事会で集計結果を確認し、参加者に結果をお知らせしました。(2022年度の参加者は1,031名)
4年間続けてきて、会員生協全体で職員の防災・減災対策が毎年前進しており、防災意識が向上していることをデータで確認できるようになりました。例えば「家具類の転倒対策」の実施割合は約76%に、「枕元の照明の確保」は約82%へと毎年着実に上昇してきました。また、災害用備蓄品を準備している割合(85%)、非常用持ち出し品を準備している割合(73%)向上してきました。食品だけでなく燃料や医療用品の準備も進んでいます。
一方で、「準備していない」という人の割合も15%~20%台と根強く残っていますし、家族で避難場所や安否確認の連絡方法を家族で決めていないご家庭の割合もなかなか変わらないという課題もあり、震災への備えはまだ完全ではない状況もあります。
南海トラフ地震は近い将来間違いなく発生すると言われていますし、毎年のように発生する台風や豪雨による大規模自然災害も、日常と背中合わせのリスクになっています。生協のBCP(事業継続計画)も被災者支援も、職員の大事な命を守られることを基本に、これからも会員生協で一緒に防災の取り組みを進めていきます。