岐女短生協の学生委員会ピーチくらぶでは、2012年から「食農教育推進事業」として、JAぎふや行政の支援を受けて、枝豆農作業体験に取り組まれています。2023年6月10日(土)、2023年度活動の第2弾として、岐阜市尻毛と菅生にあるJAぎふえだまめ部会の生産者の方の圃場にて、枝豆の播種(種蒔き)作業を体験させていただきました。
この日参加したのは、食物栄養学科の小野晴加さん、健康栄養学科の岡部ちとせさん、村山愛美さんの3名。支援関係者として、JA岐阜の鷲見将志さんさん、岐阜農林事務所の小森志保さん、全岐阜県生協連の佐藤圭三さんが参加しました。
15時に大学に集合。簡単に自己紹介を行い、さっそく2チームに分かれ、鷲見さんが事前に依頼していただいていた2名の生産者(市川博久さん、近藤修司さん)の圃場に移動しました。
JAぎふえだまめ部会では、播種時期は2月から8月初旬、収穫は11月15日くらいまでを予定されているそうです。きれいにマルチがけされた圃場で、等間隔に穴をあけながら土の中に枝豆の種(豆)を一粒ずつ入れていく作業です。種蒔きといえば、指や棒で穴をあけて行うのかと思っていましたが専用の器具を使って行う作業でした。昔は手作業でやっていたそうですが、器具を導入したことにより、時間短縮や作業負担も軽減できたそうです。
まず最初に生産者から器具の「なかよしくん」を使った種蒔きのやり方をレクチャーしていただき体験を開始しました。長く続く畝の両端に近いラインに、20㎝強の間隔で互い違いに蒔いていきます。まず器具を土に刺し、上から種(大豆)を一粒投入すると、地中(3.5㎝くらい)に正確に蒔いていける仕組みになっていました。間隔は、狭くても広くても成長がよくなるわけではないそうです。これくらいが最適で、なるべく枝豆にとってのストレスを減らすことがポイントだと教えていただきました。
この播種作業を行うタイミングは、晴天続きでも雨がたくさん降った後でもよくないし、翌日が雨の日も発芽率が悪くなるそうです。土壌の適当な水分量のときでないと上手に芽がでないそうです。長年の経験から絶妙なタイミングで種植えをすることで、おいしい枝豆に成長するとのことでした。
初めての播種体験も生産者の指導のおかげで無事終わり、質疑応答でお話を聞きました。学生さんからは、圃場の鳥獣害について質問が出ました。いろいろな動物がでる中で、堤外圃場では、近年キツネの被害が増えているそうです。菌を持っているので迂闊に触れることができず困っていると教えていただきました。またカラスの被害もあるとのことです。
16時すぎに両チームとも大学に帰着。生協の食堂で感想を交流しました。
- 「初めて体験して勉強になりました。楽しくできました」
- 「器具を使って種を蒔くことを初めて知りました」
- 「ふだん何気なく食べている野菜を、農家の方がどれだけ考えながら育てているのかがわかり、感謝しながら食べなければいけないと感じました」
- 「お話しする中で、農家さんの枝豆への強い思いが伝わってきて、誇りを持って作業しているのだと感じました」
- 「種の蒔き方や作業計画の立て方、作業方法など新しい情報を知ることができました。植物の生育には様々な要因が絡んでいることをしることができてよかったです」などの感想がレポートで出されました。
播種から収穫まではおよそ80日とのことです。この日蒔いた種は8月10日すぎが収穫予定だそうです。ちゃんと芽が出て育ち、美味しい枝豆が実るのが楽しみです。
次回は、6/24(土)。収穫した枝豆の捥ぎや選別の作業を体験させていただく予定です。
❖この日参加の皆さん。ありがとうございました。 ※敬称略
●近藤修司さんチーム
岡部ちとせ(1年)、村山愛美(1年)、鷲見将志(JAぎふ)
●市川博久さんチーム
小野晴加(2年)、小森志保(岐阜農林事務所)、佐藤圭三(全岐阜県生協連)