2024年9月27日(金)、岐阜市のじゅうろくプラザで、岐阜県原爆被爆者の会(岐朋会)主催の「第32回岐阜県原爆死没者慰霊祭」が開催され、全岐阜県生協連からも参列しメッセージを拝呈しました。
この慰霊祭もコロナ禍の3年間は規模を縮小して開催されていましたが、昨年から通常の形に戻されて開催されています。参加された皆さんが物故者に哀悼の意を捧げ、核兵器のない世界の実現と恒久平和を祈願されました。今年度から岐朋会の事務局長に就任された福田義男さんの司会で進行し、まず岐朋会副会長の宇田茂樹さんの開会あいさつの後に全員で黙祷を捧げ、慰霊の言葉が、岐朋会新会長の木戸季市さんから贈られました。
続いて、岐阜県知事代理の保健医療課 居波課長、岐阜市長代理の生活福祉課 中村課長、「被爆者の願いを継承する岐阜県民の会」代表世話人の安藤征治さん、岐阜県議会の中川裕子議員から贈られました。
その中で安藤征治さんは、一触即発の厳しい情勢が続く昨今において、今、日本の持つ文化が世界の中で影響力を高めていることを紹介されて、経済力や軍事力ではない力が日本にはあることに誇りと自信を持って、世界に平和を訴えていきたいと述べられました。
全員で献花と集合と写真撮影を行った後は、岐朋会の今井雅巳さんから、岐朋会第2代会長 故加藤昇さんが制作された巻物「鎮魂の叫び -21世紀への伝言-」と、岐朋会前副会長 故久代譲さんの体験談を娘さんが聞き描きした15枚のパネル絵の紹介がありました。続いて副会長 西田詩津子さんによる紙芝居が上演され加藤昇さんを偲びました。
「被爆者の願いを継承する岐阜県民の会」代表世話人の古川秀昭さんからも、原爆で亡くなった多くの方々への慰霊の言葉ともに、世界中で戦争が長く続く中で、人間が考え出した核兵器が人類にとって極めて危険なものになっていることに私たちはきちんと向き合っていかなければならないと挨拶が贈られました。
最後に、岐朋会顧問の加田弘子さんから、「被爆から79年間、今まで元気で生きてこられたことへの感謝と、今日贈られた多くの言葉により、心がとても温かくなりました」との閉会挨拶があり、この日の式典が終了しました。祭壇に並ぶ原爆で亡くなられた多くの方の遺影に向きい、厳かな気持ちになるとともに、戦争を80年前の昔の出来事にしてはいけないとの思いがこみ上げました。